借金を整理した方に聞き取りをして、台詞などは読みやすいようにこちらで作りました。
フィクション・ノンフィクションの中間だと思って読んで下さい。
依頼者の状況
トラック運転手乙野乙郎は、20年ほど前に大手サラ金会社から借金し、その後、借金の返済のために、複数のサラ金会社からそれぞれ30万円から50万円の債務を負うに至っており、総額約300万円の返済に追われている。
- 第2章 引き直し計算を終えて
甲弁護士:おおむね状況が固まりましたので、今日は方針の打合せをしたいと思います。
乙野氏:甲先生のおっしゃるとおり、あれから全く請求書はこなくなりました。本当にありがとうございます。ただ、20年近く毎月毎月支払いをしてきましたから、それがなくなると何か気持悪さを感じてしまいます。本当に支払いをしなくていいものなのでしょうか。
甲弁護士:大丈夫です。介入通知には、いったん取引を止めて清算しましょう、という意味合いがあります。これから各社1と交渉をしていく中で、やつぱり支払いが必要になるところもあるかもしれませんが、支払いはその話合いがまとまってからで大丈夫です。
乙野氏:わかりました。安心しました。
甲弁護士:さて、各社から乙野さんのこれまでの取引履歴が送られてきました。こちらです。これを専用のソフトに入れて計算したところ、やはりいくつかの会社で過払金があることがわかりました。
乙野氏:はあ。
甲弁護士:しかもですね、こちらの一覧表をご覧ください。理論上、過払金の合計額が乙野さんの借金総額を超えているんです。
乙野氏:はあ。 どういうことでしょう……。
甲弁護士:つまりですね、これからの交渉次第ですが、破産を申し立てる必要がなくなるかもしれませんし、さらにうまく交渉できれば、いくらか乙野さんにお渡しできるかもしれません。
乙野氏:破産をしなくて済みそうなんですか!! それは本当にうれしいです。やっぱり女房とも、破産はしたくないなぁ、世間に顔向けできないなぁと話していたんですよ。ありがとうございます。
甲弁護士:これから、各社と交渉をしていきます。交渉の方針は弁護士によってそれぞれ特色があるところです。また、相手があることですから、こちらが決めたとおりになるとは限りません。
乙野氏:わかりました。
甲弁護士:過払いが生じずこちらが支払いをしなければいけない業者と、過払金を請求する業者と分けて考えたいと思います。まず、支払いをしなければいけない業者との交渉では、できる限り減額を求めていきます。日標は半額です。
乙野氏:あれ?過払金があるので、そこから金額を返せばいいんじゃないですか。
甲弁護士:過払金は、実際に回収できるかわかりません。最近は多くの業者が過払金の支払いで業績が悪化していて、支払いができなくなってきています。過払金をあてにして交渉することは危険です。乙野さんは、今はまとまったお金はありませんよね。
乙野氏 : そうですね。数万円といったところです。
甲弁護士:そうすると、過払金をうまく回収できない場合には、支払いをしなければいけない業者に対しては、減額のうえ分割払いも求めていくことになると思います。いずれにせよ、過払金の回収とあわせて柔軟に考えていきましょう。
乙野氏:わかりました。
甲弁護士:次に過払金を請求する業者については、はじめに任意で交渉し、らちが明かなければすぐに訴訟を提起したいと思います。
乙野氏:裁判ですか。少し大げさな感じがしますが・…・・。
甲弁護士:乙野さん、裁判を起こすことにデメリットはほとんどありません。必要な費用もそれほどかかりません。また、実際には、裁判の場で交渉をすることがほとんどです。交渉のテープルを裁判所に持ち込むことで、交渉を有利に進めるという意味合いもあります。それほど裁判を起こすことに抵抗感を抱かなくても大丈夫です。また、私の場合は、過払訴訟であれば、任意の交渉と裁判とで弁護士費用にそれほど差を設けていません。もちろん任意の交渉でまとまった金額で和解できそうな場合には、時間と金額を総合評価すると、そちらのほうがメリットになる場合もあります。いずれにせよ柔軟に対応をしていきたいと思います。
乙野氏:わかりました。その、先生にお支払いする費用はどれくらいでしょうか。
甲弁護士:一般の訴訟であれば最初にいただく着手金で請求金額の8%、報酬金で15%くらいですが、今回は着手金はいりません。報酬金とあわせて20%くらいをイメージしていただければ大丈夫です。
乙野氏:任意の交渉の場合はいくらくらいでしょうか。
甲弁護士:これも場合によりますが、減額した金額や回収した金額の10%から15%くらいをイメージしてください。交渉の難しさによって少し変更もあり得ます。いずれにせよおおむね終わった段階でまたご相談させてください。
乙野氏:わかりました。借金がなくなるのであれば、それ以上は特に希望はありません。先生にお任せしたいと思います。
甲弁護士:わかりました。個別の交渉の経緯は、そのつど報告します。また、最終的に和解をするときには必ず相談しますのでご安心ください。それでは各社と交渉を進めていきたいと思います。
乙野氏:お願いします。
3請求書の送付
さて、まずは、過払いが発生する業者に請求書を送ろう。
引直し計算書を別紙につけて、開示された取引履歴にお客様センターの連絡先住所があるか
らそちらを記載する。
残債務がある会社については、どこかから過払金が回収できないと何ともいえないから、とりあえず後回しにするかな。
※これはストーリーにしたため事実でない部分が含まれます。また、実際には面談ではなく電話のやり取りも多用されます。対応は弁護士ではなく事務所の相談員の方がされる場合が多い様です。
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